テレビ録画にて観賞
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「アンダーグラウンド」「黒猫・白猫」といった、ぶっとんだ映像世界で名高いエミール・クストリッツァの初期作。
正直、私はクストリッツァの作品が苦手。ユーゴ作品好きを自認していながらクストリッツァが苦手という、ちょっと恥ずかしい現状を何とかしたいと思い、比較的ぶっとんでいないと評判のこの作品に期待した。
確かにぶっとんではいない。しかし、あまりに時代背景を捉えるのが難しすぎる。1950年代前後のユーゴスラビア、ソ連と袂をわかち独自の社会主義路線を歩んでいるというところまでは理解できる。
しかし、なぜ「パパ」は逮捕されてしまったのか。結局は愛人の嫉妬というオチなのだが、その背景にある時代背景というか、逮捕のための大義名分が理解できない。私の理解力不足なのかもしれないが。
英雄チトーが指導するユーゴスラビアの社会主義政策の暗部を抉り出した社会性の高い作品なのだろう。しかしそれを理解できたのは、結局ラスト近くだった。
やはりクストリッツァの作品は苦手だなぁという思いを強くするのみだった。
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