読む映画
「感想」に毛の生えた程度のレビューをシコシコ書いています  ネタバレだらけなので、未見の方はご注意ください~
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RAY/レイ
2004年 アメリカ映画
立川シネマシティにて鑑賞
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 2004年に惜しまれながら亡くなったレイ・チャールズの伝記映画。盲目の天才ピアニストであり、ソウルの神様と呼ばれたレイの素顔を垣間見ることができて、興味深い作品だった。

 純粋に作品の質だけを見れば、盛り上がりに欠けたり、ラストでのレイの復活までの経緯が割愛されたりと、多少不満もあるのだが、そんなことは些細なことだと思えるくらい、興味深い作品だった。

 「エリー・マイ・ラブ」で日本でも人気の高いレイは、その音楽はよく知られているが、生い立ちや人となりというのは意外と知られていなかったと思う。
 この作品を撮るために、監督のテイラー・ハックフォード(「愛と青春の旅立ち」の監督)は15年にも及ぶレイへの取材を続けていたという。心からレイを敬愛していた彼にレイは心を許し、「どんな描き方をされてもかまわないが、真実を伝える映画でなくてはならない」と注文をつけたという。
 だからこそ、レイの天才ぶりや人間的な魅力だけではなく、ヘロインの常習者であったこと、女性関係にだらしなかったことなどをも描ききれたのだ。

 そんな負の部分もひっくるめて、レイ・チャールズという一個の人間は偉大であり、そして魅力的であったと思う。彼が幼少期から受けてきた苦しみを知れば、なおさらだ。

 1930年、南部ジョージア州で貧しい黒人家庭に生まれたレイは、7歳の頃に自分の目の前で弟が事故死するという悲劇を経験し、さらにその後緑内障を患い視力を失う。
 貧困・黒人差別・幼少期のトラウマという三重苦に加え、光さえ失ってしまう。7歳という年齢でそんな絶望的な状況にあったのにも関わらず、いじけずに胸を張って生きてきたのは、「盲目でもバカじゃない、自立して生きなさい」と厳しく教え支えてくれた母親の存在が大きかったと、レイは言う。
 
 ミュージシャンとなってからも、盲目であるがために、周りの人たちにうまく利用されてきた。それでもレイは挫けることはなく、盲目であるということに逃げることもなく、正々堂々とぶつかり、自分で道を切り開いてきたのだ。

 そんなことができたのは、レイがミュージシャンとして天賦の才があったからだというのは否めないだろう。しかしそれ以上に、自分の道を自分で切り開くという強烈な意志力がなくてはありえない生き方であり、その強烈な意志力こそがレイの魅力なんだと思う。

 私がリアルタイムで知っているレイは、いつもニコニコと人生を楽しんでいる好々爺。そんなレイの笑顔の裏にあった過酷な人生を垣間見ることができ、レイ・チャールズという一人の人間の魅力の虜になってしまった。

 それも主演のジェイミー・フォックスの神がかった熱演あればこそ。「マルコムX」のデンゼル・ワシントンを彷彿とさせるような素晴らしい演技で、不自然さなど微塵もなく、レイの生き写しのように見えた。ジエイミー・フォックス一世一代の大演技となるかもしれない。その熱演ぶりにも感謝したい。
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コメント
この記事へのコメント
りょうちさん、こんばんは。
またまたTB&コメントありがとうございました。

映画を見たあとに素のジェイミー・フォックスをGG賞で見たときに、あまりの別人ぶりにびっくり!
それだけ演じるを通り越したレイ本人の再生をジェイミーは映画で見せてくれたんでしょうね。

音楽、どれも本当にCOOLです。
やはり最初はサントラからでしょうか(笑)

アカデミー賞ももうすぐ。作品賞他はともかく主演男優賞はやはりジェイミーかな・・・
2005/02/24(木) 20:17:53 | URL | リーチェン #-[ 編集]
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レイ・チャールズにしか見えないジェイミー・フォックスの神懸かり熱演が見事!
2005/06/21(火) 12:27:26 | Akira's VOICE
『RAY』を観ました。オオーっ!怒涛のRAYミュージック攻撃です!この映画はレイ・チャールズの一生を描いた映画ですが、彼の作った曲が次から次へ、これでもか!という感じで飛び出して来るのは圧巻でした。私はレイ・チャールズの声が好きです。声はその人そのものを表すと
2005/02/24(木) 20:36:34 | M-junkie
「心だけは盲目にならないで」
2005/02/24(木) 20:11:30 | Happy Together ~ by リーチェン
奇しくもつい先日グラミー賞を受賞したばかりのレイチャールズの自伝的映画。物語は盲目のレイ(17歳)が一人シアトル行きのバスに乗るところからはじまります。そこから、苦悩しながらも成功への階段を上がっていくさまと、少年時代7歳で失明するまでの映像が交互に映し
2005/02/24(木) 00:35:15 | Teralinの覚え書き
 これねぇ,予告観た時から既に鳥肌モン。何だか密着ドキュメントを観ているような,そんな錯覚を覚えるくらいジェイミ-・フォックス,激似~!! サクセスストーリーは,アメリカンドリーム的ではあるんだけど,あくまで人間・レイ・チャールズの姿を描いている。
2005/02/24(木) 00:26:50 | 日々徒然ゆ~だけ
『ジェイミーフォックスのすさまじいまでのなりきりが神様の真実を伝えてくれる…』 「ソウルの神様」レイ・チャールズ。 もちろん、彼の名前を知ってはいますが、彼の歌に親しんだかといわれると首を横にふらざるを得ません。でも、ゴールデングローブ賞、アカデミー賞ノ
2005/02/23(水) 23:55:29 | しねまぶっくつれづれだいありー
 鑑賞中、ジェイミー・フォックスが演じていることなどスッカリ忘れてしまっていた。途中で彼が演じているんだと気づいた時には、あまりにそっくりなので背筋がぞくぞくしたほどだった。 レイ・チャールズ音楽との出会いは“What'd I Say”からだった。それも本人のオリジ
2005/02/23(水) 23:52:40 | ネタバレ映画館
おそおそながら、レイを見ました。私の傾向として、公開最終週に映画を見ることが多い。公開したてで、『レイ』よりもっと見たい映画も、多くあったのだが、そういう映画より、もうすぐ終わる映画の方を優先しました。「伝記物は、おもしろくない」イメージを持っていて見よ
2005/02/22(火) 21:44:26 | シメオネ
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