読む映画
「感想」に毛の生えた程度のレビューをシコシコ書いています  ネタバレだらけなので、未見の方はご注意ください~
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イースト/ウェスト 遥かなる祖国
2000年 フランス・ロシア・スペイン・ブルガリア合作
テレビ録画にて観賞
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 第二次世界大戦の直後、スターリン政権下のソビエトに、フランスから帰国(移住)した親子の物語。
 当時、ソビエトはヨーロッパ中に散らばる移住者たちを国内に呼び戻すキャンペーンを行っていたようだが、これは第二次世界大戦による消耗の加え、粛清に次ぐ粛清で人材不足に陥ったソビエトを建て直すための苦肉の策だったのだろう。
 そうして移住者たちを迎えておきながら、「帰国者の90%は帝国主義者のスパイだ」と、結局はまた粛清の嵐が吹き荒れる。

 主人公家族の悲劇は、妻がフランス人だということ。妻は夫の祖国への望郷の念を汲み、フランスでの生活を捨てるという決心をする。夫のためとはいえ、スターリン政権下のソビエトに移住するというのは、非常に勇気の要る行為だと思う。
 そんな彼女も、あまりに制限され監視され、陰湿を極める日々に疲れ、やがて夫に当り散らすようになるのも無理の無いことだろう。一方、夫が自分の決断で妻や息子を苦しめる結果になったことに対し、自責の念に駈られるのも当然だ。

 夫は、何とか妻と息子がフランスへ戻れるよう機を伺うが、少しでも疑われるとすぐに逮捕され殺されてしまうので、なかなか大胆な行動がとれない。フランス人である妻は、その国家権力の理不尽さを理解することができず、夫の慎重さが消極的だとしか思えない。自然、二人の心は通わなくなってゆき、互いに不倫をするようになってしまう。

 夫は、10年の時を経て、妻子をフランスへ亡命させることに成功する。夫は、一時は心が離れたように見えても、常に妻子のことを心から想っていたのだ。

 恐るべきことに、この物語は実話がベースになっているらしい。スターリニズムの恐ろしさは知っていたつもりだが、こうして映像化されたものを見ると、やはり改めて衝撃を覚える。時代が時代なら、「反共プロパガンダ映画だ」と罵られたかもしれないが、ここに描かれているのは、まごうかたなき現実なのだ。
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