読む映画
「感想」に毛の生えた程度のレビューをシコシコ書いています  ネタバレだらけなので、未見の方はご注意ください~
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女はみんな生きている
2001年 フランス映画
テレビ録画にて鑑賞
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 女性監督が描く、女性のための映画。バリバリのフェミニズム映画と言ってもいいだろう。
 とにかく出てくる男がみんなダメ男ばかり。男のはしくれとしては、いくらなんでも世の中の男はここまでダメ男ばかりじゃないぞ、と少々異議を唱えたくはなる。
 だけど、男の身勝手さ、愚かさを言い当てているのも事実。男のバカっぷりには、苦笑いをせざるをえない。

 「バリバリのフェミニズム映画」と書いたが、内容はサスペンス風のフレンチ・コメディ。とにかく随所で笑いが満載、とことん笑わせてもらった。

 主人公の二人の女性がとっても魅力的なのがよかったのかもしれない。特に平凡な主婦役の女性が、おっとり天然風の人柄ながら一生懸命自立しようとしている姿がよかった。

 もう一人の娼婦役の女性は、物語中盤で明かされるその生い立ちがあまりに衝撃的。地中海を隔てた隣国アルジェリアから、親に売られてフランスへやってきて、挙句の果てには売春組織に取り込まれてシャブ漬けの娼婦に。イスラム社会の女性が、強制的に娼婦にさせられるというのは悲劇だ。

 アルジェリアから身売りされた娘がフランスで娼婦に、というケースはままあるのかもしれない。しかし、少しこの作品で気になったのは、イスラム社会を男尊女卑社会と断じていること。
 フランスと言えば、学校へのイスラム女学生の「スカーフ着用禁止法」を実施し、物議をかもしたことが記憶に新しい。これなどは行き過ぎた反宗教思想・世俗思想の表れなのだろう。
 こういったフランス社会の過激と言ってもいい部分が、この作品にも出てきてしまったように思える。
 女性の立場からイスラム社会を批判的に見る視点は大事だろう。しかしイスラム社会とキリスト教社会との軋轢が改めて表面化しつつある現代、イスラム社会の影の部分をキリスト教社会の人間が批判するのは、慎重さが求められることだと思う。

 映画の話から少々逸れてしまったが、上に述べたことは言ってみれば瑣末なことであり、全体的に見ればとてもユーモア溢れながら社会性のあるテーマを織り込んだ、優れた作品であることに違いはない。

 この作品は観客となる男性の度量を試す作品にもなりえるだろう。「男はこんなバカばかりじゃない」「女だってダメなやつはいるじゃないか」とプリプリ怒ってしまうような男は、程度の差はあれ、男社会を肯定しているのかもしれない。
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コメント
この記事へのコメント
はじめまして
トラバありがとうございました。
女はみんな生きている面白かったですよね、
私もかなり笑ってしまいました。
確かにちょっと男に対して大げさだよというシーンはありましたけどコメディにはいい表し方ですよね。

>この作品は観客となる男性の度量を試す作品にもなりえるだろう。

すごいです、こんな考え持てるだけで(笑)
確かにこの映画、私は男と見たくないなと思ってしまいましたね、見終わった後「あんな男居ない」とか絶対言われそうで。
そう感じた私こそそんな社会を肯定しているのかもしれませんね(苦笑)
2005/02/04(金) 00:15:28 | URL | keicho #N4upCJqo[ 編集]
TBどうもありがとうございました!

『女はみんな生きている』っていう変なタイトルですが、私はフェミニズムな映画という気はしませんでした。
フランス人て女の人も男の人もほんとうにおっかしいなあ!と思い、居心地の良さそうな国だという感想を持ちました。
2005/02/03(木) 21:23:31 | URL | rabbitpole #-[ 編集]
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Chaos2000年 フランス監督・脚本 コリーヌ・セロー撮影 ジャン=フランソワ・ロパン(ベティ・ブルー)(今回はデジタル撮影)音楽 リュドヴィク・ナヴァール 編集 カトリーヌ・ルノーカトリーヌ・フロ/ラシダ・ブラクニ/ヴァンサン・ランドンリーヌ・ルノー/オレ
2005/02/03(木) 21:26:41 | 映画メモbox
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