読む映画
「感想」に毛の生えた程度のレビューをシコシコ書いています  ネタバレだらけなので、未見の方はご注意ください~
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
イン・ディス・ワールド
2002年 イギリス映画
テレビ録画にて鑑賞
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 イギリスを代表するマルチ映画作家、マイケル・ウィンターボトムの作品。

 節操が無い、とさえ感じるほど、いろんなテーマの作品に挑戦しているウィンターボトム。この作品は、パキスタンに住むアフガン難民が陸路でロンドンを目指すという物語。ボスニア紛争を舞台にした「ウェルカム・トゥ・サラエボ」(1997)と同様、紛争地域に住む人を描いている。ただ、「ウェルカム~」があくまでイギリス人ジャーナリストを主人公にした作品だったのに対し、この作品はアフガン難民自体を延々追いかけているという点で、アプローチの仕方に違いがある。

 「ウェルカム~」では、しょせん先進国の人間の視点に過ぎず、悪く言えば偽善的な視点だとすら感じた。今作も、やはりイギリス人監督が描く、ヨソモノの視点の中東世界に過ぎないという限界は感じるのだが、言ってみれば主人公のアフガン難民らも、イランやトルコといった国々ではヨソモノ。主人公らが各地で感じる不安や恐怖は、ヨーロッパ世界に住む人々が中東世界を這うように旅したときに感じる不安や恐怖と、それほど違いはないのかもしれない。
 もちろん、彼ら難民たちは捕まったら命の保証は無いというギリギリの旅をしているのだから、切迫感に違いはある。だけど、言葉が通じない世界で、待ち受けるペテン師や高圧的な警官といった連中にある程度身を委ねざるを得ないという点では同じと言える。
 そういう意味で、今回のアプローチの仕方は上手いと思った。

 彼らが命を賭けてまで不法入国をしようとするのはなぜか。先進国に住む私たちは、不法入国者を「カネ儲けのために入国しようとするけしからん連中」という予断をもってはいないだろうか。
 「カネ」も確かに重要な要素ではあるだろう。しかしそれ以上に、夢を持つことのできない現状から抜け出すために、彼らは命を賭けている。少なくとも、アフガン難民という立場にいる彼らは、そうだっただろう。

 この作品を観て、先進国に住む私が「感動する」ことはできなかった。この世界の不平等さを突きつけれられ、ただ動揺するしかなかった。
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://ryochi.blog2.fc2.com/tb.php/41-157873d0
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。