読む映画
「感想」に毛の生えた程度のレビューをシコシコ書いています  ネタバレだらけなので、未見の方はご注意ください~
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アモーレス・ペロス
 メキシコ発の、スタイリッシュな人間ドラマ。
 原題は、「イヌのような愛」というような意味らしい。その解釈は
観客それぞれにゆだねられるのだろう。

 冒頭で、「この作品では動物虐待はしておりません」といった
一文がデカデカと示される。無粋だなあ、とちょっと興ざめして
しまったが、観ているうちに納得。闘犬ではイヌが血みどろの
殺し合いをし、死んだイヌの姿が何度も映されるのだ。これじゃ
どこかの、それこそ無粋な動物愛護団体やらがクレームつけ
たがるだろう。

 個人的な話で恐縮だが、私は去年、夏休みを利用してメキシコを訪れた。メキシコシティにも何日か滞在したのだが、だからこそ、この作品のナマナマしさ、やるせなさが、痛いほどに伝わってきた。
 メキシコシティという街は、どうしようもなく混沌としている。アジアのカオス都市、インドのカルカッタやタイのバンコク、バングラデシュのダッカといった街に比肩するような混沌ぶりだった。むしろ、アジア的なウェットな感じがないぶん、激しい暴力や怒りといったものをそこここに感じさせる街だと言ってもいい。

 この作品は、そんなメキシコシティの混沌ぶりがよく描かれている。物語は3部構成のオムニバスで、複雑にからみあっている。その構成からして混沌ぶりをよくあらわしている。
 そして、第一部での下層社会の青年の物語と、第二部でのハイソな女優の物語は、メキシコ社会が貧富の差という面でも多面的であることをあらわしている。

 そんな混沌としたメキシコシティで、人はそれぞれ、苦しみ、悩みながら、愛を求める。痛いくらいに・・・。
 スタイリッシュでスピード感あふれる映像の連続で、いわゆる「シブヤ系」な雰囲気もかもし出す作品ではあるけど、決して薄っぺらくはない。むしろ、スタイリッシュな映像と、ドロドロとした「イヌような愛」を求める人たちの生き方のギャップが、またメキシコ的な混沌だったりする。
1999年 メキシコ映画
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