読む映画
「感想」に毛の生えた程度のレビューをシコシコ書いています  ネタバレだらけなので、未見の方はご注意ください~
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OUT
 桐野夏生の小説「ターン」を平山秀幸が映画化。「弁当工場で働くパート女性たちがバラバラ殺人に加担する」というオドロオドロしいプロットだが、不思議と後味の良い作品だった。思えば平山監督の過去作「愛を乞うひと」も、「児童虐待」という暗澹たるテーマながら、観終わった後は不思議と爽やかさの残る作品だった。平山監督は、重いテーマを描いてもどこかに希望を残しておきたい人なのかもしれない。

 だいたい、風呂場で主婦らが死体を包丁でバラバラにしてしまうのだから、正視に堪えるものではない。首を断ち切られた死体が転がっていたり、バラバラにした手や足をポリ袋に包んでダンボールに詰めてたりするのだから、凶悪そのものだ。それなのについニヤニヤとして観てしまう。凶悪犯罪を犯しているはずの主婦たちがあまりに平凡で、そのうろてえっぷりが可笑しいのだ。また、慣れてきた主婦たちが機械的に、まるで弁当屋での仕事のように手際よく死体のパーツをダンボールに詰めていく「作業」をしながら談笑するさまが、どこかズレていて可笑しいのだ。

 そんな可笑しさを支えているのが、主婦たちを演じた原田美枝子や倍賞美津子、室井滋といった芸達者な女優たち。なかでも原田美枝子はさすがだった。いまや誰もが認める大女優だが、やはりこの人の演技力はずば抜けている。

 意外だったのが、香川照之。竹中直人ばりの迫力演技では存在感がある役者だとは思っていたが、さほど幅のある演技ができる役者というイメージはなかったので、この作品での抑えた演技での存在感には驚かされた。要注目の役者だ。

 重いテーマを娯楽作として描きながら、上質の人生賛歌に仕立て上げる平山監督には拍手を送りたい。そして、原田美枝子と倍賞美津子の水着姿には、★5個をあげたいところだ。
2002年 日本映画
ヴァージンシネマズ南大沢

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