読む映画
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パッチギ!
2004年 日本映画
テレビ録画にて鑑賞
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 井筒和幸監督が描く、1968年の在日社会。
 在日を描いた作品というと、最近では「血と骨」を連想する。「血と骨」では、北野武演じる人物の怪物ぶりに象徴されるように、在日社会のオドロオドロしさが印象的でした。

 この作品でも、朝鮮高校の生徒らの無軌道ぶりが描かれていますが、怖いというよりもヤンチャな小僧たちという描き方がされていて、ずいぶんと明るい。

 私は関西出身なので、「朝鮮学校」というものに対する日本人の微妙な心理(というか恐れ)を身に染みて知っています。それだけに、あまりに明るく描かれてしまうと、「ホントはもっと怖かったぞ」と言いたくもなってしまいますが・・・。

 とは言え、なかなか良い作品でした。井筒作品はあまり好きではないのですが、これは良いです。
 在日の問題というのは、一般の日本人にとっては、あまり知りたくないこと。関わりたくもないこと。
 というよりも、「何それ?」という日本人が多いかもしれませんね。ヨンさまやら韓流ブームやらと言っている一方で、在日の歴史は忘れられようとしている。

 作品中、葬式のシーンで在日一世の爺さんが、「お前らは何も知らない。出て行ってくれ!」と主人公(日本人)に感情をぶつけますが、これが在日問題の核心だと私は思います。

 つまり、歴史健忘症の日本人は、なぜ在日が日本にいるのか、なぜ日本社会への同化を拒むのか、まるで知らない。
 彼らの苦難の歴史を学ぼうとしない。
 それが問題なのです。

 殺された側・虐げられた側の人間は、殺した側・虐げた側の人間よりも、その歴史を忘れないのは当然のことではあります。歴史に対する多少の温度差はあってもやむをえない。
 でも、日本人の歴史認識、という以前に歴史の知識の程度の低さは、話にならないレベルです。

 お互いのことを理解し対話することでしか解決しない。
 ネット掲示板での書き込みなどを見ていると、中国や韓国に対する誹謗中傷があまりに酷くて、頭がクラクラしてくることがままありますが、書き込みをしている連中は中国人や韓国人のいったい何を知っているのでしょう。
 中国や韓国で反日デモをしている学生たちは、日本人のいったい何を知っているのでしょう。

 そんなことを改めて考えさせてくれる作品でした。
 ヤンチャくれの青春映画でありながら、メッセージ性も高くてよかったです。ちょっと説教臭い部分もありましたけどね。
 フランス人と日本人のハーフである沢尻エリカがチマチョゴリを着た朝鮮高校生徒を演じていたことに象徴されるように、在日ではない若い役者たちが在日役を熱っぽく演じているのが印象的でした。
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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

コメント
この記事へのコメント
 コメントどうもありがとうございます。
 おっしゃるように、韓国や中国側に歴史捏造があることは私も重々承知しています。
 韓国や中国が一方的に正しいなどとは、私も思っていません。

 ただ、私がここで言いたかったのは、「日本」「韓国」「中国」といった国・政府レベルの話ではなくて、「日本人」「韓国人」「中国人」個人レベルの話なのです。

 個人個人のレベルで、互いについて無知すぎる。
 無知だからこそ、敵視してしまう。
 中国人も韓国人も、実際に付き合ってみると、情が厚くて優しい人が多かったりするものです(例外はもちろんいますけど)。
 中国人や韓国人と生身で向き合ったうえでの好き嫌いは、当然あっていいでしょう。
 でも、個人レベルでの付き合い無しに、本やテレビに影響されてアタマでっかちになって「あいつらキライだ」というのはどうかな、と思うのです。

 蛇足ですが、強制連行があったなどとは私は言っていません(無かった、と言い切ることもできないとは思いますが)。
 作品中、在日一世の爺さんに「トラックに乗せられて・・・」のセリフをあえて言わせた井筒監督は軽率(あるいは偏りすぎ)だと私も感じました。
 ただ、強制連行があったかどうかはともかく、日本に来た朝鮮人たちが戦中・戦後、苦難の歴史を歩んだのは否定できません。
 日本人が朝鮮人を差別し、苦しい立場に追い込んでいたことは、事実なのです。
 ほんの50~60年程前の、そんなことすら知らない日本人は、やはり「歴史健忘症」と呼ばれても仕方ないのではないでしょうか。
2006/05/09(火) 00:40:52 | URL | 管理人 #37Ng39PU[ 編集]
>書き込みをしている連中は中国人や韓国人のいったい何を知っているのでしょう。

パッチギ!で言うと、日本にいる朝鮮人(在日一世)達は皆自分の意志で日本に来たのであり、トラックに載せられて無理矢理連れて来られた人は、実際にはいなかったって事ですよ。

そういう説を唱えている本で有名なのが、『在日・強制連行の神話(著者:鄭 大均)』です。

中国で言うと、南京大虐殺で証拠とされている写真が全て捏造だった(著者が調べた限り)という本も発売されていますし。

健忘症にかかっているからではなく、少なくともある程度は韓国や中国について知識があるからこそ、両国に対して批判的なんですけど。
(確かに感情的な罵詈雑言を発している人も多いですけど)
2006/05/08(月) 01:33:55 | URL | A.Na #3eQvvr92[ 編集]
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