読む映画
「感想」に毛の生えた程度のレビューをシコシコ書いています  ネタバレだらけなので、未見の方はご注意ください~
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セントラル・ステーション
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フェルナンダ・モンテネグロ (2003/12/05)
アミューズソフトエンタテインメント

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1998年 ブラジル映画
テレビ録画にて鑑賞
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 ロードムービー好きな私は、ついついロードムービーに対しては評価が甘くなってしまいます。
 この作品も、ブラジルの様々な風景が切り取られているだけで私はうれしくなってしまうのですが、もちろんこの作品の醍醐味は風景ではありません。

とにかく生きていかなくてはいけない環境にいるドーラとジョズエ。決して善人ではないドーラと、素直になれないジョズエが、いがみ合いながらも心を通わせていく過程が自然に描かれていて、とても良い感じでした。

 初老と言っていいドーラが「変わる」ことは、とっても難しいことだと思います。実際、彼女が善人に生まれ変わったというわけではないはず。
 厳しい現実のなかで戦わなくてはいけないけれども、人との関わりを持って、泣いたり笑ったりしながら生きていく。不器用で無愛想なドーラが、ジョズエとの旅のなかでそういう人生を選択しようとしていることが、とても爽やかなことに思えました。

 心にバリアを張っていれば傷つかずにはすむけれど、そんな人生よりも、もっと泣いたり笑ったり素直にできる人生のほうが充実しているはず。
 そのメッセージは、ブラジル社会とはまったく異質の日本に住んでいる私にも、決して無縁ではないんですよね。
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パッチギ!
2004年 日本映画
テレビ録画にて鑑賞
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 井筒和幸監督が描く、1968年の在日社会。
 在日を描いた作品というと、最近では「血と骨」を連想する。「血と骨」では、北野武演じる人物の怪物ぶりに象徴されるように、在日社会のオドロオドロしさが印象的でした。

 この作品でも、朝鮮高校の生徒らの無軌道ぶりが描かれていますが、怖いというよりもヤンチャな小僧たちという描き方がされていて、ずいぶんと明るい。

 私は関西出身なので、「朝鮮学校」というものに対する日本人の微妙な心理(というか恐れ)を身に染みて知っています。それだけに、あまりに明るく描かれてしまうと、「ホントはもっと怖かったぞ」と言いたくもなってしまいますが・・・。

 とは言え、なかなか良い作品でした。井筒作品はあまり好きではないのですが、これは良いです。
 在日の問題というのは、一般の日本人にとっては、あまり知りたくないこと。関わりたくもないこと。
 というよりも、「何それ?」という日本人が多いかもしれませんね。ヨンさまやら韓流ブームやらと言っている一方で、在日の歴史は忘れられようとしている。

 作品中、葬式のシーンで在日一世の爺さんが、「お前らは何も知らない。出て行ってくれ!」と主人公(日本人)に感情をぶつけますが、これが在日問題の核心だと私は思います。

 つまり、歴史健忘症の日本人は、なぜ在日が日本にいるのか、なぜ日本社会への同化を拒むのか、まるで知らない。
 彼らの苦難の歴史を学ぼうとしない。
 それが問題なのです。

 殺された側・虐げられた側の人間は、殺した側・虐げた側の人間よりも、その歴史を忘れないのは当然のことではあります。歴史に対する多少の温度差はあってもやむをえない。
 でも、日本人の歴史認識、という以前に歴史の知識の程度の低さは、話にならないレベルです。

 お互いのことを理解し対話することでしか解決しない。
 ネット掲示板での書き込みなどを見ていると、中国や韓国に対する誹謗中傷があまりに酷くて、頭がクラクラしてくることがままありますが、書き込みをしている連中は中国人や韓国人のいったい何を知っているのでしょう。
 中国や韓国で反日デモをしている学生たちは、日本人のいったい何を知っているのでしょう。

 そんなことを改めて考えさせてくれる作品でした。
 ヤンチャくれの青春映画でありながら、メッセージ性も高くてよかったです。ちょっと説教臭い部分もありましたけどね。
 フランス人と日本人のハーフである沢尻エリカがチマチョゴリを着た朝鮮高校生徒を演じていたことに象徴されるように、在日ではない若い役者たちが在日役を熱っぽく演じているのが印象的でした。

テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

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