読む映画
「感想」に毛の生えた程度のレビューをシコシコ書いています  ネタバレだらけなので、未見の方はご注意ください~
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ポビーとディンガン
2005年 オーストラリア・イギリス合作
恵比寿ガーデンシネマにて鑑賞
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 久々に恵比寿で鑑賞。年末の週末、予想していた通りかなりの混雑でした。
 席をネットで事前予約するという最近のシネコンスタイルに慣れてしまった身には、混雑する映画館で席を取るのはシンドイもんでした。
 恵比寿は整理券方式なので、まだいい方なんですけどね。

 さて、この作品は、私の好きなイギリス映画「フル・モンティ」の監督ピーター・カッタネオの作品です。
 「フル・モンティ」では、90年代の不況下にあるイギリスで、リストラされた工員たちがストリップに挑戦するという設定でした。
 今作は、舞台こそオーストラリアですが、炭鉱街に暮らす一家を描いていて、「フル・モンティ」と似た設定です。

 私は生活の苦しい労働者たちの頑張りを描いた、この手のイギリス映画がとても好きなのです。ケン・ローチ監督の諸作品や、「リトル・ダンサー」、ちょっと毛色は違うかもしれませんが、マイク・リー監督の「秘密と嘘」など、厳しい生活環境に置かれている人たちを暖かく見つめているような、素晴らしい作品がイギリスにはたくさんあります。

 この作品の一家の生活環境も、とても劣悪です。
 一攫千金を夢見る父親は、妻と息子と娘の3人を連れて、オーストラリアのオパール鉱山の街へやってきました。
 しかし一向に鉱脈を掘り当てられないため、一家はジリ貧状態。
 そのうえ娘のケリーアンは、「ポビー」と「ディンガン」という架空の友達の存在を信じきっていて、空想の世界に引きこもってしまっています。
 仲の良い家族ではあるものの、今後の生活を考えると、暗澹たる想いにならざるをえないような環境です。

 そのうえ、あらぬ疑いをかけられて、一家は街のコミュニティーにもつまはじきにされてしまう。
 そんな崩壊寸前の家族の奮闘ぶりが素晴らしいのです。
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ALWAYS 三丁目の夕日
2005年 日本映画
TOHOシネマズ南大沢にて鑑賞
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 昭和33年、「戦後」から「高度成長期」に移行する時代の東京を描いた作品です。
 その時代に少年時代を過ごした世代(ちょうど私の両親の世代)にとっては懐かしくて仕方の無い作品のようです。
 私は当然、当時を懐かしむような世代ではないのですが、そんな私にとっても「最高」の作品でした。
 ここ数年のうちに観た日本映画のなかでは、間違いなくNo.1の作品です。

 懐かしいはずがないのに、昭和33年の東京にのめりこんでしまいました。心を揺さぶられっぱなしだったのです。
 何故こんなに心を揺さぶられたのか、改めて考えてみました。

 敗戦の傷跡がまだ癒えきっていない、まだ貧しかった東京。
 でも、当時は夢を見ていられる時代だったんですね。
 たくさん働いて、たくさんお金を稼いで、三種の神器を手に入れる。
 それが、自分も家族も幸せになるということで、引いては日本の発展にもつながる、と信じていられることができた時代なのでしょう。

 それに対して現代の日本は、夢を持つのが難しい時代です。
 たくさん働くことも、たくさんお金を稼ぐことも、必ずしも幸せにつながるとは限らない。
 それに、日本が発展することが本当にいいことなのかすら、わからない。
 そんな閉塞した時代に生きている私にとっては、この作品に出てくる人たちが夢を持って前向きに生きている姿が、とても眩しく見えたのです。

 昭和33年という時代は、言ってみれば高度成長の黎明期です。
 この時代の「物質的な豊かさをひたすら追い求める」スタイルが、その後の日本のライフスタイルとなり、現代ではそのボロが露呈してしまった。

 だから、よくよく考えれば、この時代の人たちの「物質的な豊かさを求める姿」を手放しで賞賛することはできないはずなのですが、そんな理屈なんかどうでも思えてしまいました。

 とにかく、生き生きと生きる彼らは眩しいです。
 閉塞した現代に生きる私たちに、元気を与えてくれる作品でした。

テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

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