読む映画
「感想」に毛の生えた程度のレビューをシコシコ書いています  ネタバレだらけなので、未見の方はご注意ください~
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スウィングガールズ
2004年 日本映画
TOHOシネマズ南大沢にて鑑賞
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 「ウォーターボーイズ」でヒットを飛ばした矢口史靖の作品。「ウォーターボーイズ」でシンクロナイズドスイミングに挑戦する男子高校生を描いたのに対し、この作品ではスウィング・ジャズに挑戦する女子高校生。露骨に二番煎じやんけ。

 二番煎じでも面白いからいい。女子高校生の演奏するジャズに庄内弁。あざといと言えばあざとい設定なのだろうが、それでもやっぱり面白いからいい。
 矢口史靖の作品はこの二作以外にも、「ひみつの花園」「アドレナリンドライブ」を観たがみんな面白いと感じた。どうも相性がいいようだ。

 この作品の演奏は、みな実際に出演者たちが本当に演奏したものだという。これは驚くべきことだろう。ジャズの演奏は一朝一夕にできるものじゃない。相当な努力を重ねてきたのだ。
 演技に関しては、正直どうしようもなくヘタクソだった。でも演奏が良かったから、許してしまえる。

 メガネの少女・関口役の本仮屋ユイカはなかなかの存在感。これからの活躍を期待したい。



 

 
 
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デブラ・ウィンガーを探して
2001年 アメリカ映画
テレビ録画にて観賞
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 女優のロザンナ・アークエットが、同世代のハリウッド女優たちの悩みをインタビューしたドキュメンタリー作品。デブラ・ウィンガー、ジェーン・フォンダ、パトリシア・アークエット、メグ・ライアン、シャロン・ストーン、ホリー・ハンター、サルマ・ハエック、グウィネス・パルトロウ、ウーピー・ゴールドバーグといった、ハリウッド女優に決して詳しくない私でも知ってる女優たちが、フランクに本音を語っている。ハリウッド映画ファンであれば、とても興味深い作品だろう。

 しかし、ドキュメンタリー作品としては、あまりに物足りない。40代になり、若さを失った女優たちが、いかに生きてゆけばいいのか。仕事と家庭の両立は可能なのか。そういったことを、監督のロザンナも交ざりながら、井戸端会議風にインタビューが綴られていくのだが、その中身が薄っぺらい。若さを無くし、仕事が少なくなった女優たちのグチにしか聞こえない。演技で勝負できない女優たちのグチ合戦というわけだ。妹のパトリシアが売れっ子になったことに嫉妬しているロザンナが監督なのだから無理もない。

 その点、ジェーン・フォンダだけは別格だった。年の功もあるのだろうが、ジェーンの語りには説得力がある。言葉にしても表情にしても、女優としての凄みを感じる。ロザンナなどとは見ている世界が違う。

 要するに、ロザンナらは普通のオバサンに過ぎないのに、若いときにチヤホヤされ、仕事の少なくなった現在でも「テレビは下衆」とプライドだけはお高い。
 「働く女性の悩み」と一般化して捉えるには、ロザンナらはプライドが高すぎ、自負心がありすぎるのだ。

 若い女優をチヤホヤして使い捨てにするハリウッドのスタイルにも問題はあるだろう。しかしこんなグチにしか聞こえない作品を撮ったところで、事態は何も変わりはしないだろう。

 アイデアはなかなかに興味深いだけに、監督ロザンナの思考の薄っぺらさと、映画人としての技術の稚拙さが際立ってしまった。
その男ゾルバ
1964年 ギリシア・アメリカ合作
テレビ録画にて観賞
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 名作「道」の印象が強いアンソニー・クイン主演作。その程度の知識しかなかったが、実はギリシアを舞台とした代表的な作品のようだ。アテネオリンピックが開催された今年、ギリシア映画特集として放送されたのだろうが、録画の際にはまるで気が付かなかった。

 舞台はエーゲ海に浮かぶクレタ島。ギリシア人の父を持つイギリス人作家・バジルが、父の遺した土地の始末のためにクレタ島を訪れ、豪放磊落なギリシア人・ゾルバと出会う。
 何事にも慎重で、とかく思い悩むバジルと、自らが感じるままに行動し、ストレートに感情を爆発させて生きるゾルバの対比が面白い。何もかもに失敗し、どうにもならなくなった二人が、海岸で奇妙なゾルバ・ダンス(?)を踊り狂うラストシーンは、「生きる」ということの意味を考えさせてくれる、いい場面だった。

 この作品で最も印象に残ったのは、クレタ島に住む人々の描かれかただ。冒頭こそ、外国人であるバジルを歓迎する素朴な人々として描かれているが、その内実は暗鬱なものであることが暴かれてゆく。若き未亡人に対し、村中の男たちは欲望をたぎらせ、思いが遂げられない男たちは彼女を憎むようになる。彼女に思いを寄せる若い男が、失意のあまり自殺するや、村中の男も女も、老いも若きも、彼女を追い詰め、石を投げ、ついには刺し殺してしまう。また、村でアウトサイダーとして生きるフランス人マダムが死の淵にいると知った村人たちは、マダムの家へ押しかけ、マダムが亡くなるや彼女の財産をすべて掠奪してしまう。

 何ともやりきれない描き方で、気分が悪く、恐怖すら覚えてしまう。ギリシアの人々は、ローマ帝国やオスマントルコをはじめ、歴史的に様々な民族に征服され、抑圧されてきたがために、どこか屈折したところがあるというが、この描かれかたをみると、なるほどと思ってしまう。

 残念だったのは、この作品がモノクロ作品であるという点。クレタ島の空や海の青さ、山の雄大さと、人々の暗さが、カラーであればなおいっそう際立っただろうに、と思う。

 全体的に暗澹たる印象のある作品だが、ゾルバを演じるクインの、底抜けの陽気さと笑顔と人間的魅力が、この作品を暗い文芸作にさせずにいる。「道」でのザンパノと同じくらい、この作品でのゾルバはクインの魅力いっぱいのキャラクターだった。
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